150.つきものおとし2つ

こどもの風邪が長引いた。私も風邪のおすそわけをいただき微熱。
妻は午前中にめずらしく吉祥寺まで。
帰ってきて、交代して私はミッドタウン。
車だと25分。近いですね。高級車に挟まれて入庫。

デザインハブで地域とデザインの展示をみる。
といいつつ、自分がいま必要としている感じはしていないままに。
クリエイティブの人たちが好むデザイン、私はやっぱり性にあわない。
もっと、ふつうのものがすきだ。普通の生活に紛れられるデザインがすきだ。若い、とんがったおにいちゃんおねえちゃんでなきゃ関われないデザインは違う。そう感じる確認のためにみている。
わかってはいたが、
いまさらそんなことを明確に思う。
ひと区切りの時期か。

と、同時に、ものを集めることの方面も、
1月と2月に人に会いに行って、
なんとなく、区切りがついた感じがしてしまった。
仕事以外に自分が傑出できる舞台がほしかったのだろう。
でも、仕事だけでも、十分にやることはある。
ひとつ分野に、自分の関心だけで入れ込むようなことは、案外苦手なようだ。どこまでも、他力。他人起点で動く。
コレクターになれるタイプではない。
モノへの執着が淡い。

ちかくのギャラリーで小さなねずみのリトグラフを買い、入金。
みやこしあきこさんの、バッグパックを背負う元気そうなねずみ。
こんなふうにどこでもいけるくらい元気に育ってほしいと思っているのです。

149.高松滞在からの明け方めも

仕事で高松。明け方目が覚めたのでホテルのロビーにあったコーヒーテーブルからのあれこれ。

山口淑子の映画、見てみたい。森雅之、三船敏郎。
高松ーイサムノグチつながりから。
イサムノグチの伝記も読みたい。
(ドウス昌代さん)
ホテルのロビーにコーヒーテーブルが。
あと香川県立高松工芸高等学校を作った納富介次郎のこともきちんと知りたし。伝記あり。
納富 介次郎(佐賀偉人伝、三好信浩)

(以下転載)
帰国した後、翌年には旧姓(当時の本名)「山口淑子」に戻って銀幕に復帰、日本映画を中心に活躍した。主演作では、池部良と共演した1950年(昭和25年)の『暁の脱走』などが名作として名高い。『わが生涯のかがやける日』では森雅之と、『醜聞』では三船敏郎と共演している。

また、アメリカに渡り、アクターズ・スタジオの講師から演技を学び、シャーリー山口(Shirley Yamaguchi)の名でハリウッド映画に主演したり、ブロードウェイでのミュージカルにも主役で出演した。その際受けたインタビューで山口は「キスの勉強にやって参りました」と渡米の理由を述べている。その頃ニューヨークで彫刻家イサム・ノグチと知り合い、1951年に結婚。鎌倉の北大路魯山人の邸宅敷地内にアトリエと住まいを構えたが、1955年(昭和30年)に離婚する。


148.家電デザイン研究のいくつか

●意匠学会第49回大会 の記録から
http://www.japansocietyofdesign.com/old/meeting/mass49.html
神戸大学工学部C3-302 教室(3階)
2007年11月10日(土)シンポジウム 14:00-16:45
「テレビのある風景-生活空間のなかの工業デザインとその記憶-」

パネリスト 生活空間と家電の相克とその歴史 足立 裕司(神戸大学)
      家電の発達系譜-扇風機・洗濯機・テレビを通して- 石村 眞一
(九州大学)
      ハウジングメーカーの戦略    中村 孝之(積水ハウス・ハー
トフル研究所)
      生活空間とプロダクト・デザイン 面矢 慎介(滋賀県立大学)
      建築家からみた生活空間の創造  遠藤 秀平(神戸大学・建築家)

●昭和後期における扇風機の発達-に見る製品開発事例研
www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2009-j19-1/25_hirano.pdf
平野聖 著 2009
本論の目的は,我が国家電製品のデザインの変遷を辿ることによって,我が国デ
ザイン開発の特徴. を見出すことにある. ... 国産化が進められ,扇風機のデ
ザインにおける基本. 的な四要素( ..... カタログの広告表現から導き出され
るのは,当時. の消費者に対し ...

●「電気釜のデザインと広告の変遷における調理家電と食文化」
静岡文化芸術大学紀要 2014年 Vol.15
伊豆 裕一 デザイン学部生産造形学科
加藤 裕治 文化政策学部文化政策学科
林 在圭 文化政策学部国際文化学科
https://suac.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=1110&item_no=1&attribute_id=18&file_no=2&page_id=13&block_id=17
参考文献にある東芝デザインの本(1953年→2003年)も興味深い。

●日本におけるテレビ受像機のデザイン変遷と家具調テレビの成立に関する研究
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/recordID/17126
芝浦工業大学増成和敏先生(石村眞一先生)

●九州大学(九州芸工大)石村眞一先生
http://wikyou.jp/CiNii_Search.php?key=%E7%9F%B3%E6%9D%91+%E7%9C%9E%E4%B8%80&start=11&range=0&sortorder=1

●ciniiサイト
http://ci.nii.ac.jp/

●ciniiサイト逍遥から思い出したJIDAの論文(千葉大学岩田彩子氏)
「異文化としてのインダストリアルデザインとの出会い : 1950年代のJIDA機関誌にみるJIDAの取組み」

147.大阪のデザインアーカイブ

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/keizaisenryaku/0000285708.html
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/cmsfiles/contents/0000285/285708/idap_kikakusho.pdf
大阪市、パナソニック、京都工芸繊維大学の共同デザインアーカイブプロジェクト
驚き。興味深い。動向が非常に気になる。
いっそ、日本中の家電保存をここに集約してしまえばいい。それだけで絶大な観光資源にもなる。
日本人も外国人も日本の美術だけでなく家電も見たいのでは。
この方が中心的なお一人のようですね。メビック扇町で2015年末のセミナーの進行役担当されていました。
植木啓子さん


と、2014年9月に開始が発表されて、いまのところ成果が分からないがどうなっているのだろう。
2015年12月にメビック扇町で以下のセミナーが開催されている。

●デザインのきのうとあした の記録から
大阪新美術館建設準備室〈デザインをめぐる〉公開ディスカッション2015
2015年12月12日(土)メビック扇町
http://www.mebic.com/event/5393.html
第2部:16:00~18:00
インダストリアルデザイン・アーカイブス研究プロジェクトの展望

戦後日本における工業デザインの記録、保存と研究を推進するインダストリアル
デザイン・アーカイブス研究プロジェクト(IDAP)の意義について、企業とデザ
イン、生活文化とデザイン、アーカイブが新たに生み出すものなどの視点から議
論を共有していきます。

プレゼンテーション総括
久保正敏氏(国立民族学博物館 名誉教授)
「テクニクスの変遷と復活(仮)」
小川理子氏(パナソニック株式会社 役員 テクニクスブランド事業担当)
「シャープUXデザインと通信機器」
奥田充一氏(株式会社memesスクエア代表、大阪デザイン団体連合会長、元
シャープ株式会社総合デザインセンター長)
「プロダクトデザインとしてのハウジングの系譜」
中村孝之氏(生活空間研究室代表、元積水ハウス株式会社住生活研究所長)

ナビゲーション:植木啓子(大阪新美術館建設準備室 主任学芸員)

●また、大阪市立新美術館設立準備室のサイトとそのポータルサイトArtripMuseumを見ると、2015年9月に大阪工業大学との連携が発表されているが(「大阪工業大学と大阪市経済戦略局は、デザイン分野の研究、教育に関する包括的連携協定を締結します」)、とくにそれ以外の動きは報告されていない。
http://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000009428.html
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu120/artrip/

146.家電を見られるところ

●ここが一番すごいかも。三重県の「昭和ハウス」さん。
「Always三丁目の夕日」等の映画にも貸し出し。経営者冨永潤氏
http://www.ict.ne.jp/~jun-/

●その他、「博物館 昭和」で検索したいろいろ。

http://matome.naver.jp/odai/2136779803968377301
”昭和時代”を展示する博物館(東京)naver

http://www.city.kitanagoya.lg.jp/rekimin/
昭和日常博物館 北名古屋市

http://www.pref.fukui.jp/muse/Cul-Hist/johsetsu/syowa.html
福井県立歴史博物館 昭和のくらし

あれれ、、、

http://www.showanomachi.com/index.php
https://www.youtube.com/watch?v=2KestXiNxl0
豊後高田昭和の町(大分県豊後高田市)

http://toymuseum.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=NVIYqhZi5yQ
和倉昭和博物館(石川県 和倉温泉)

http://ww35.tiki.ne.jp/~akinomiya-m/iriguchi2.html
松島レトロ館(宮城県宮城郡松島町)

http://showa-museum.com/modules/showakan/
高山昭和館(岐阜県高山市)

http://www.ikaho-omocha.jp/
伊香保 おもちゃと人形 自動車博物館(群馬県)

http://www.matsudo-kankou.jp/2013/08/16/%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%81%AE%E6%9D%9C%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8/
昭和の杜博物館(千葉県松戸市)

なんだなんだ 観光地や温泉街にいろいろあるぞ
個人のコレクションものも多い

145.家電デザイン等に関するウェブ上の情報URLメモ20160202

◆個人サイト
ラジオ好きという方は一定数いらっしゃるのですね。
○ラジオ
・ラジオメーカーのリストと沿革(written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN)
http://www.geocities.jp/radiomann/HomePageRadio/Radio_Company.html
・真空管ラジオ 展示室 1(戦前のラジオ)
http://www.ne.jp/asahi/uchio/tokyo/radiokobo/tube-radio/1/
・日本の古典ラヂオ(メーカー別珍品など)
http://www.geocities.jp/motogt/data/0x-nanaola-radio.html
・ようこそ、個人的旅行、メカ好好きのため,ギターの殿堂
http://mashi.dyndns.org/kojin2/
○オーディオ
(未)
○生活家電
(未)

◆店舗等
・katsu(福岡市南区清水2-8-27)大場敬志さん
http://www.retoro-katsu.jp/
2003年3月「修理が出来る骨董屋さん」としてオープンしました。
真空管テレビ・ラジオ・電蓄・等全ての商品は修理、メンテナンスを済ませた状態で置いてあります。
昭和30年代を中心に集めた生活雑貨も多数揃えております。又、時代箪笥等もあり、幅広くお取り扱っておりますので、 是非一度ご来店下さいませ。
※テレビ・ラジオ・雑誌・日本経済新聞等に50回以上取り上げられました。

◆書籍等
「新訂 企業博物館事典」(日外アソシエーツ、2003年)
http://www.nichigai.co.jp/cgi-bin/nga_search.cgi?KIND=BOOK1&ID=A1757
全国の企業や関連団体が設立し、一般に公開している博物館・資料館・PR館の総合ガイド。全館にアンケート調査を行い、沿革・概要、展示内容、開館時間、入館料などの新しいデータおよび外観写真、案内地図等を掲載。農業機械、自動車部品から電気・ガス、食品、おもちゃまで258館を収録。「館名索引」「設置者名索引」付き。

◆映像等
作品No TTT0112-02(日映アーカイブ)
作品名 大阪の近代工業(英語版のみ)<OSAKA INDUSTRIAL CENTER OF JAPAN> 1956年 20分48秒
大阪市・大阪城・SL・人の波・鉄工所・ヂーゼルエンジン工場・造船所・進水式・大阪駅前・ペンキ工場・紡績工場・ラジオ工場・ガラス器・工業地帯空撮・大阪湾・市内空撮・文楽座・日本ペイント・トーヨーSpinning・ヤンマーヂーゼル・イーグルバキュームボトル・サンユーガラス・松下電気・住友金属

◆博物館等
・昭和レトロ商品博物館(青梅市)
http://4travel.jp/domestic/area/kanto/tokyo/okutama/oume/museum/10013466/#each_tab
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD%E5%95%86%E5%93%81%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8
コレクターの串間努氏の個人コレクションを公開している私設ミュージアムのよう。公設ではない。
関連書籍:「図説 昭和レトロ商品博物館」(串間 努、河出書房新社、2001年)
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309726618/

・自動車の博物館リスト
https://gazoo.com/car/pickup/Pages/car_museum_feature.aspx 
・自由研究まだなら… お薦めの企業博物館20カ所
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO75690390V10C14A8000000/
・大人も子供もはしゃいでしまう企業の博物館
http://matome.naver.jp/odai/2134855443013776501
・日本の美術館、博物館、科学館、歴史館、郷土資料館、記念館等のミュージアム
http://www.aalab.com/mlink.html
・企業博物館(wiki)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8

◆情報源、論文、ポータルサイト
・「日本の企業博物館」:URLがいつの間にかリンク切れに。閉鎖されたよう。
人々の網の目 - Web of People -
星合重男さん(ほしあい・しげお/企業博物館研究)
日本の企業博物館< http://village.infoweb.ne.jp/~hoshiai/ >
公開日:1996-11-??
 企業博物館をテーマにしたディレクトリーを早くから公開している。地域別に分類した上でコメントを附した収録館数は約300にのぼるという。発信者は企業博物館をつくる側に身を置いた経歴を持つ人物。ここでも公開されている「企業博物館戦略の研究」という大がかりな調査をまとめている。そのキャリアにふさわしいこだわりと一貫性が、企業博物館の定義や館種の分類にみてとれるだろう。愛用者としての希望を述べれば、せっかく「史料館」「歴史館」「啓蒙館」「産業館」「技術館」と館種分類を徹底させているのだから、館種別での一覧があればと思う。実現すれば、また違った見方から企業博物館にアプローチしていく手立てになるだろう。だが、まずはなによりも1996年末の開設から6年以上に渡って、最新の情報へのアップデートを続けてきたことに感謝と敬意を捧げたい。(2003-04-26記)
 出典: http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/wop/ho/hoshiai_shigeo.html

・「「企業博物館」の成立と普及に関する考察−欧米からの“Corporate Museum”論の移入を中心に−」(高柳直弥、大阪市大論集第128号、2011.7)
http://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/infolib/user_contents/kiyo/111B0000003-128-3.pdf
企業博物館でヒット。末尾の参考文献リストにこれまでの企業博物館研究がまとまっている。著者は大阪市立大学経営学研究科特任講師(2016年2月確認)
日本広報学会「広報研究」誌の「企業のコミュニティ・リレーションズにおける企業博物館の活用に関する考察」(2014)他の論文あり。

・「企業博物館の役割−新たなコンタクトポイントの知覚−」(粟津重光、AD・STUDIES, vol46 2013)
http://www.yhmf.jp/pdf/activity/adstudies/vol_46_01_05.pdf
象印マホービン株式会社「まほうびん記念館」の館長(2013年当時)。URLの「yhmf」は、電通関連の公益財団法人吉田秀雄記念事業財団。研究広報誌「AD・STUDIES」記事。

・家電の昭和史(一般社団法人家庭電気文化会)
http://www.kdb.or.jp/syouwasi.html
「家庭電気文化会は、昭和25年9月に認可された公益法人で、「家庭電気知識の普及並びに家庭電気機器の発達に寄与し、家庭文化の向上を図る」ことを目的に事業を推進しています。平成26年4月1日から、一般社団法人家庭電気文化会として認可され、法人の名称を変更いたしました。」
「このシリーズは「家庭電気機器変遷史」(当会の創立50周年記念行事として発行:平成11年9月)をもとに、社会の出来事なども交えながら、家電製品の主な歴史について編集したものです。家電月報「ALLE」に、平成18年5月号から平成22年2月まで掲載しました。」
※「テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」「エアコン」「電子レンジ」「電気温水器」「電気掃除機」「電気炊飯器」「電気アイロン」「扇風機」「除湿機」「トースター」「電気こたつ」「蛍光ランプ」「電気衣類乾燥機」「電気ミキサー/電気ジューサー」「電気ミシン」「電気毛布」の変遷が簡潔に記述されている。本誌未確認。

・まだある。昭和ナビ
(株式会社大空出版 東京都千代田区神田神保町3-10-2 共立ビル8F)
昭和に出会える博物館
http://www.showanavi.jp/museum/
(一覧の転載)
柴又のおもちゃ博物館 東京都葛飾区
甲子園歴史館 兵庫県西宮市
ねぎし三平堂 東京都台東区
東京オリンピックメモリアルギャラリー 東京都世田谷区
ホンダコレクションホール 栃木県芳賀郡茂木町
東芝科学館 神奈川県川崎市
土門拳記念館 山形県酒田市
サッポロビール博物館 北海道札幌市
岡本太郎記念館 東京都港区
中原中也記念館 山口県山口市
パナソニックミュージアム 大阪府門真市
TOTO歴史資料館 福岡県北九州市
野球体育博物館 東京都文京区
松本清張記念館 福岡県北九州市
カワサキワールド 兵庫県神戸市
宝塚市立手塚治虫記念館 兵庫県宝塚市
長谷川町子美術館 東京都世田谷区
憲政記念館 東京都千代田区
蚊帳の博物館 静岡県磐田市
トヨタ博物館 愛知県愛知郡
ソニー歴史資料館 東京都品川区
ハウス オブ シセイドウ 東京都中央区
江崎記念館 大阪府大阪市
田河水泡・のらくろ館 東京都江東区
福山自動車時計博物館 広島県福山市
寺山修司記念館 青森県三沢市
日本カメラ博物館 東京都千代田区
インスタントラーメン発明記念館 大阪府池田市
アド・ミュージアム東京 東京都港区
北島三郎記念館 北海道函館市
石原裕次郎記念館 北海道小樽市
石ノ森萬画館 宮城県石巻市
こどもの時代館 新潟県柏崎市
伊香保おもちゃと人形 自動車博物館 群馬県北群馬郡
おもちゃのまち バンダイミュージアム 栃木県下都賀郡
和倉昭和博物館とおもちゃ館 石川県七尾市
印刷博物館 東京都文京区
東武博物館 東京都墨田区
昭和のくらし博物館 東京都大田区
青梅赤塚不二夫会館 東京都青梅市
昭和幻燈館 東京都青梅市 
昭和レトロ商品博物館 東京都青梅市
ブリキのおもちゃ博物館 神奈川県横浜市
新横浜ラーメン博物館 神奈川県横浜市
ブリキのおもちゃと人形博物館 京都府京都市
京都嵐山 美空ひばり座 京都府京都市
アトンおもちゃ館 奈良県高市郡
水木しげる記念館 鳥取県境港市
黒澤明記念館サテライトスタジオ 佐賀県伊万里市
昭和ロマン蔵 大分県豊後高田市

144.パナ子さん

夜の労働者とはわたくしのことであった。いえ、はたらく子連れ夫婦のオットまたはツマはいずれか夜の労働者である。
回す、待つ、その間にテレビ前で寝入る。
起床して得られるのは、風邪気味と臭く濡れた洗濯物、息子の衣類計画の狂いと妻の不機嫌、昼間の眠気。思えば不利益は甚だしかった。まさに甚大であった。

そこで、実に約18枚の大枚を投じてアシスタントを雇うことにした。NA-VX9500R。通称パナ子さんである。

写真は21日に到来した彼女を祝う歓迎会の様子である。八海山の純吟を振る舞ったがいかんせん彼女は下戸であった。ときおり、懐中電灯で仕事ぶりを伺う。まったく一点のくもりもない。的確にメカニカルに情感豊かに工程をこなしてゆく。腹中のドラムもまさに工芸品と言って差し支えないレベルの仕上がりである。夜だ、もうちょい静かに、とお願いすると、静かに回してくれる気配りも忘れない。これで5~6年使えば、月に3000円で彼女を雇ったことになる。予言しよう、人類の洗濯仕事に未来はない。

妻とは、なぜもっと早く招かなかったのか、いまさら不思議がっているばかりである。また久方ぶりに工業製品を手にいれる幸せ。しばらくは彼女との仕事を楽しみに夜の駅からの道が急ぎ足になる日が続きそうである。
なお、くまちゃんはママへのメッセージ性であって、パナ子さんの仕事ではない。
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143. そして、館林

11月某日午後。群馬県の館林市に行く。白鳥が飛来するという湖にまだ白鳥はおらず、白鳥の到来を毎日待っているようなおじさんやおじいさんたちが日暮れまでの時間を過ごしていた。やけにネコが多く、思ったほどスバル車はいない。館林うどんを買ってかえる。息詰まり、ふと出奔して、帰り道の東北道あたりで、あ、二年くらい前におんなじように横浜に行った、と気づく。前回は海、今回は湖に。前回は夜、今回は午後に。高速で眠気覚ましに延々と大声で歌を歌った。IMG_20151111_154506.jpgIMG_20151111_155632.jpgIMG_20151111_163244.jpg

142.スマホ利便なれど憎して放るべくして

枕元にスマホを置かずに寝ることにした安眠が得られる
家に帰ったらスマホはできるだけ触らないことにする子とも話せる

ニュースは朝と7時か9時のニュース番組で足りる何度も何度も見ない掘り下げ過ぎて不安にならない

スマホを持たずに立っている葉の色かたち動き風が吹くむこうから先生が来たよこんにちはこんにちはおかえり

カリフォルニア人の猪べしょんとやらに俺様の五感、密度、稠密さ、強度、視野、深さ、奪われてなるものかよ

141.今更のつまり

つまり僕は、作為的なものごとが嫌いで、匿名的なあり方が好きで、作った作らないか、表現であるか表現でないか、はっきりと分からない、誰かが前面に出て来て目立つことはない、そうしたものごとを好む。そうしたものごとが美しいとき、安心して感動することができる。

だって、うかつに綺麗だ、って言ったら、あの人は気に入るかもしれないけれど、あの人は気に食わないかもしれないから。毀誉褒貶の圏外(寺田寅彦)。

以下、異なる性質を対比的に併置する。(記憶のため)

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140.マスターピースとか

プロダクトデザインの歴史の本とか見てて思うんだが、いわゆるマスターピースとされている椅子とかカトラリーとかにしても、その本の中身一冊分すっぽりなくても、それほど世の中の大勢に影響ない、とも言える。ブランド品を着なくても生きていけるように、旧車の知識がなくても生きていけるように、過剰に詳しいコスメ知識が無くても女をやっていられるように、「生活を形作る」と言われているデザインの歴史だって、業界内の閉じた知っている人は知っているコダワリの議論なんだ。それを当然デザインというのは誰もが行っている日常的な営みなのであって、なんてしれっと言うデザイナーや大学教授を見ると、現実としての百円ショップを見に行ったことはあるかい?といぶかしく思う。(ご当人は自分が高踏的とはつゆほども思わず)

身の丈や心持ちに合わないマスターピースを形式的に所有することは、小学生の自分が父親の出張先の気まぐれで偶然手に入れることができたカシオのデジタル腕時計の嬉しさは越えない。そのカシオはけしてデザイン史のテキストに表されないけれど。ですから、私は社会的なクロニクルとして記述されたデザイン史にはやや疑問があります。小津安二郎の映画を見ていて「このころ、こんな銀座とかショートケーキとかあるとか知らんかったもんなあ」という父親の言葉が響くことと重なる。映画史を見て時代を語れば、語られた時代は映画史の枠線の中にゆがんでいる。
ウォークマンだって、私が手に入れたのはパナソニックの普及版の安物で、日本版イノベーションの代表選手であるソニーの初代モデルなんて全く知らなかったし、ビデオデッキだって僕にとっては日立のマスタックスを父親がある晩どこかからゴトゴト持って帰って来たというものごとだ。
僕にはそういう目線でしかものごとを見られない依怙地なところがあります。

デザインとは身の回りにある当たり前の暮らしであって、若気の至りではない。
ハイデザイン、手仕事、大量生産の三つどもえの真ん中のバランスを好む。
ハイデザインはその表れ方のわずかひとつにすぎない。
ぼくは暮らしや景色やそれに伴う物語が好きなのであってデザインが好きな訳ではない。

139.見ることは楽しい

単に並んでいるものを見ることが好きです。
語りだされた途端、大抵の話は、どうでもよくなってしまう。
説教臭いか、高踏的か、通俗的か、分析的か、有益性か、そのあたりの、つまり、およそ聞くに値しないものが9割か9割5分か。
まれに、世界には、そうしたことを越えて、見ることが好きなことを共有できる相手がいる。
もはや生身は果てていようが構わない。そういう人と一緒に見ることは楽しい。


東京の台所

東京の台所

  • 作者: 大平 一枝
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2015/03/20
  • メディア: 単行本





日本その日その日 (講談社学術文庫)

日本その日その日 (講談社学術文庫)

  • 作者: エドワード.シルヴェスター・モース
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/06/11
  • メディア: 文庫




路上と観察をめぐる表現史 ──考現学の「現在」

路上と観察をめぐる表現史 ──考現学の「現在」

  • 作者: 石川 初
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2013/01/28
  • メディア: 単行本



138.都内で考え中

こういうのを読むと、ニューヨークでアーティストをしていても、東京でサラリーマンをしていても、決定的に差はなく、毎日を様々な用事や、楽しみや、面倒を、片付けつつ、暮らすことは、どこでも一緒なのかもしれないと思う。

東海岸に棲むという17年ゼミという地中で17年過ごすセミのことを考えて、17年前と考えると、21才でたしか実家でぶすぶすくすぶっていただけだから、そこから考えると、たいそう立派になったのだと思います。ほんとうに。
東京の大学に来て、白黒写真焼いたり陶器焼いたり中国絵画みたりギリシア陶器みたり京都でかわらけ投げたり奈良で正倉院宝物見たり、やけくそに色んなトーク聞いたり、ギャラリーやら絵巻物やら、オークションの本や、ヨメさんと会って、映画見て、熱海行って、旅行とかして、散歩しまくって、研究をしようかと思って、やはり違うと考え、えいやと就職をして、しまったやめたくなって、やめはしないで、それなりに環境には恵まれて、ちょっと仕事が好きになってきて、気づけば10年選手で、後輩に指導をしていたり、慣れた手つきで書類を確認したりしている。

かわいらしい息子さんがいて、もうすぐ2才で、妻が七夕飾りの笹を買って来る。ニューヨークの地下鉄のカーブの飽きない美しさについて語ることはできませんけれど、僕はそういう人生なのだと、感じることができます。
ひさしぶりに行った本屋(神楽坂)は、僕が本屋で働いていたころの本たちとはまたまったく入れ変わっていて、本は置いておくものではなく、時々キチンと捨てて入れ替えるべきものと知りました。
たいやきの耳は切り取って、あんこはときどき足してあげて、ようやく日々ぱりぱりのあっさりと明朗なたいやきがたいやきとして魅力的なものと映るのです。

何をいっているのか、筆先三寸。近藤聡乃さんをグーグル検索しようと思ったけれど、思いとどまって、顔を見るのはやめました。そういう、二十歳くらいの逡巡とか惑いとか、「なんとなく知らないでいるべきこと」を感覚のままに放置するといった貴重な感覚をたまには思い出さなければなりません。大人はすみからすみまで明朗にしてしまいますが、文学や芸術は、すみっこを昏いままのこしておくことで、ピザのかけらが詩情をはぐくむようなこともあることを信じています。
たのしもうと思えば、まだ僕はたのしもうとおもえることがたくさんあるようです。


ニューヨークで考え中

ニューヨークで考え中

  • 作者: 近藤 聡乃
  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2015/04/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



137.そのへんのしあわせ

そのへんのしあわせ
蔦屋家電に行かないこと。



と思いついたフレーズ。つくづく、地味な性格ですこと。
パーチィーピーポーとかとは無縁でございます。

平日は人工物に奉仕し、週末は自然と緩やかな時間に浸ること。
そのへんのしあわせ。テンションをむやみにあげない。丁寧に暮らす。
ぜいたくをしすぎない。しかし、こころもちが軽やかになることを好む。
週末は、いつもより少しだけ高くて日当たりのよいところで朝ごはんを食べてみる。
コーヒーがおいしいこと。など。


金曜日23時、
新宿三丁目のルイビトンのショーウインドウで仕事のたねあかしをみる。
買わない(し、買えない)けど。


木曜の通勤途上で交差点で歩きながら40くらいの女性が読んでいた本。
http://www.diamond.co.jp/book/9784478025055.html
週末は田舎暮らし | 馬場 未織:著 | 書籍 | ダイヤモンド社

と、その本のタイトルは重なるが、著者のスタンスがかなり違うという人のブログ
http://saturdaymorningseaside.hatenablog.com/entry/2014/03/07/020015
似てると思って「週末は田舎暮らし」を読んでみたら全然違ったはなし


私はどちらかと言えば多めに後者寄りかな。
たしかに、のんびりしたい人は本などかかないよね。ブログくらいで十分。多くの人に伝えたいというエネルギーがあるから本を出す。
以上、土曜日午後、息子の昼寝時間の余暇。

136.さいきんのすうこう

いまさら自分が美術を勉強したかった理由を思い出すと、お恥ずかしいながら、キーワードは「崇高」であって、日常にはない気高いものごとにできるだけ長い時間を触れ合いながら生活を送ることが目標だったのだと思う。
20才くらいの世間知らずで守られた人間にとって、それ以上の想像力は広がらず、また、どのように糊口をしのぐかよりも。

とにかく精神的にとぎすまされて、永遠性や宇宙的な感覚、ピュアさや、純粋な運動やあざやかな色彩、高揚感や深い安心、社会的に善なる感覚、祈ること。そういったものを得ること、知ること、感じることだけが目的だった。
とはいえ、しばらくやっていると、実のところ、アートの世界こそがまさにこうした価値とは対極にある、自我や自尊心や貧富の差や出世や欲望、といったことがらで多くが動く世界であることを知る。
そして何より、しょせん人間がつくったものにすぎない。500年~1000年位を経たものであれば、人の気配も去って、祈りたくなるような造形もあるが、まれにしかない。


そうこうしているうちに(直接には関係のない)仕事をし始めて、10年ほど経つ。近頃、少し忙しさが和らいで1か月ほど経って、すこし頭の中に余裕があって、いま自分が求めている価値とはなんだろうと毎日考えるでもなく考えていると、美術を勉強していて自分には申し訳ないのだけれども、必ずしも美術じゃなければいけないかというと、そうでもないと気付く。

一回りして、「崇高」があればなんでもかまわない。
こどものほっぺたでもいいし、家族三人で食べる神保町のおいしい中華とそのあとのお昼寝でもいい。家の前の植木鉢と水やり後の水の流れでもいいし、暑い日にペットボトルから流し込むエビアンでもいい。窓をあけると揺れるレースのカーテンでもいいし、窓越しに見える五月の木々の動きでもいい。古い石垣の表面のテクスチャーでもいいし、高層ビルの自動ドアの精緻な開閉でもいい。ほどよい温度の純米酒でもいいし、飲みたいときに飲む発泡酒ですらいい。
書き出して分かるように、歳を取って、また、自分の元来の性質もあってか、崇高の閾値は果てしなく下がっている。

坊やがお昼寝から目を覚ました。ぱちぱちとキーボードをたたくのを見て、はてなという顔をする。もうすこしコロコロするみたい。黄緑色のタオルケットにくるまって。

あと一つ、やはり、光とか植物とか水とか風とか、影とか山とか石とか虫とか、総称して自然とか、そういうもののほうが、美術よりも圧倒的に崇高さの本体であって、圧倒的に、曇りがなく、信頼ができて、圧倒的に早い速度で、僕を崇高に連れて行ってくれる確率は高い。
あと、音楽も。鼓膜が揺れる分だけ生理的に強いし繰り返しも効く。

やはり、歳をとったのですね。東京の近くの森を探してばかりおります。

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